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属人化の概要・デメリット・解決方法について解説!

(士業DXアドバイザー) 藤本理恵2025年7月18日 · 3 読了目安

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属人化の概要・デメリット・解決方法について解説!

属人化は業務や役割が特定の人に密接に結びつくことを指します。その人が信頼されることに繋がり、大きな責任を担うことができるという一面もありますが、複数人で業務を行う場合に生じてしまう問題もあります。業務が特定の人に依存しすぎていると、その人が不在の際にトラブルが生じやすくなることなどです。

業務が順調に進む間は良いですが、長期的に見ればデメリットも見えてきます。そこで今回は、業務の属人化の概要やデメリット、そして属人化解消の方法について解説します。ご参考にしていただければ幸いです。

目次

  1. 属人化とは
  2. 会計業務は属人性が高い業務
  3. 属人化のデメリットとメリット
  4. 属人化を解消する方法
  5. まとめ

属人化とは

属人化とは、「業務の進め方が特定の人にしか分からなくなること」を指します。つまり、その業務を他の社員が「何をやっているのか」「どの手順で進めているのか」「どれくらいの時間がかかっているのか」が分からない状態に陥っていることを意味します。

属人化の反対語は「標準化」です。標準化は、業務が特定の担当者に頼らず、多くの社員が理解し、代行できる状態のことです。業務が標準化されると、誰が担当しても業務が円滑に進みます。

業務を標準化するためには、業務フローやノウハウをマニュアルなどで整備し、全ての社員に共有する必要があります。標準化の過程で、業務の最適化も通常行われます。

属人化とスペシャリストの違いについても触れましょう。

属人化した業務は、ある担当者に頼っており、その業務の状況や進捗状況が他の社員には分からない状態です。担当者が不在の場合、業務が滞るリスクが高まります。属人化業務は高度な専門性を持つと思われがちですが、共有可能な方法や状況があれば、誰でも遂行できることがあります。

一方で、スペシャリストは特定の分野で高い専門性を持つ人物です。スペシャリストは、自身の知識やスキルをマニュアル化し、他の担当者と業務フローを共有する能力に長けています。そのためスペシャリストがいなくても、業務を続けたり、サポートしたりできます。

会計業務は属人性が高い業務

会計業務は属人性が高い業務です。

会計の知識や思考力など多岐にわたるスキルが必要です。簡単に言えば、これは一種の職人的な業務といえます。そのため、これに対応できる人材が少なく、育成にも時間がかかるため、どうしても属人性が高まりがちです。

このため、他の属人化している業務と同じく、担当者が離れると業務が不安定になります。例えば、ITツールを活用するなどの対策が必要です。

属人化のデメリットとメリット

属人化が持続すると、いくつかのデメリットが生じる一方で、メリットもないわけではありません。以下に、属人化のデメリットとメリットについて詳しく説明します。これにより、属人化の問題点を理解できるでしょう。

【デメリット】

  • 業務効率が低下する
  • 業務品質が不安定化する
  • 社内のコミュニケーションが円滑でなくなる
  • ミスの発見が遅れる

担当者によって業務が異なるため、業務の効率が下がり、業務品質が安定しなくなります。また、コミュニケーションが不足すると社内の情報共有や協力が難しくなります。さらに、担当者が不在の場合には対応が滞り、ミスが見過ごされる可能性があります。

【メリット】

  • 個性を発揮できる
  • 専門性が向上する
  • 信頼関係が構築されるケースもある

業務において個性を生かす必要がある場合や、専門性を高めたい場合には、属人化が有益なケースもあります。また、担当者がその業務に集中できるため、専門性が向上し、信頼を得ることができます。

ただし、これらのメリットは一部の場合に適用されるものであり、全体で見れば属人化はデメリットの方が大きいため、解消すべき課題とされています。

属人化を解消する方法

属人化が解消されると標準化します。業務の標準化は、組織内で一貫性を確保し、個々の業務が担当者に依存しないようにするために重要です。急な変動や人事の変動に対応するためには、標準化が必要であり、これによって業務プロセスが明確になり、他のメンバーが円滑にその業務を引き継ぐことが可能となります。

以下では、属人化の解消に役立つ具体的な方法を紹介していきます。

マネジメント層が意思表明を行う

経営陣やマネジメント層が、属人化による問題やその解消に関するメリットを明確に伝えることは重要です。なぜなら、現場の社員は属人化に気づきにくいことがあるからです。経営陣が率先して意志を表明し、情報を周知する必要があります。

全社的なアプローチとして、標準化やマニュアル化を進め、ノウハウの共有を奨励する姿勢を社員に示すことが必要です。各社員が持つ情報やスキルを積極的に共有し、チームワークを重視する企業文化を育むことが、属人化を予防・解消する上で鍵となります。

業務責任を分散させる

仕事の責任が特定の人物に絞られると、他の従業員が理解できない情報が増え、コミュニケーションが取りにくくなり、結果的に業務が一人に依存しやすくなります。

このような状況を改善するためには、まず業務の属人化を解消する必要があります。そのためには、業務の全体像を確認し、責任範囲を明確にし、できるだけ権限を部下に委譲するか、複数の人に責任を分担させることが大切です。

具体的な手法として、長期休暇の際には引き継ぎを行うことが挙げられます。これにより、業務の連続性を確保し、他の従業員も業務の進捗や背景を把握することができます。また、情報の共有や代行者に責任感をもたせることも属人化の解消に役立ちます。従業員全体が業務に参加し、情報を共有する環境が整えば、組織全体の生産性向上と、業務の柔軟性向上にも寄与することが期待できます。

業務プロセスをシンプルにする

属人化は、単純な業務よりも複雑な業務でよく発生します。こそのため、業務の手順を簡素化することで、特定の個人に依存しないようにすることができる可能性があります。

まず、複雑な業務手順を分割し、不要な作業がないかを見直してみましょう。このプロセスでは、業務の細分化と見直しを通じて、業務プロセスの透明性を高め、他の従業員が理解しやすい形に整備します。同時に、作業の量や難易度に偏りがないか確認することで、従業員の業務負担を均等化し、業務の標準化を促進できます。

また、業務に必要なツールの数を最小限にすることも効果的です。不要なツールを排除し、余分な作業を減らして、基本的でシンプルな業務フローを確立しましょう。これにより、業務プロセスが簡潔で透明性が高まり、従業員全体が共通の基準で業務を遂行できるような環境が整います。

明確な業務マニュアルを作成する

誰が仕事を担当しても、一定の品質を確保するためには、業務マニュアルの作成が効果的です。業務マニュアルが存在すれば、担当者が不在でも業務に対応でき、組織全体で一貫性のある業務が実現できます。業務マニュアルの作成プロセスでは、業務フローを整理し、業務の流れや担当者の役割を視覚的に表示することで、理解しやすい形で業務プロセスを整備します。さらに、特定の業務ごとにマニュアルを作成することで、各業務の詳細な手順や注意事項を記載し、作業の透明性を高めます。

業務マニュアルの作成プロセスでは、従業員が意見を交換し、ノウハウを共有することも、属人化の解消に貢献します。経験や知識を集約し、それを基に組織全体で共通の作業手順を確立することで、担当者の依存度を低減し、業務の一貫性と安定性を確保できます。業務マニュアルは組織内での情報共有と連携を強化し、生産性向上にも寄与する重要なツールとなります。

従業員の意識改革を促進する

属人化を解消するためには、社内のコミュニケーションを円滑にし、協力感を醸成することが重要です。企業は属人化がもたらすデメリットだけでなく、情報や知識の共有の重要性を啓発し、従業員の考え方を変革するための努力も怠ることはできません。同時に、属人化解消に向けた取り組みを評価する仕組みを整備し、従業員が積極的に業務に参加できるような体制作りも欠かせません。

情報やスキルの共有が不足している場合や、共有する時間が不足していると感じる場合などには、ITツールの導入が一つの有益な選択肢となります。これにより、従業員はオンラインプラットフォームや共有ドキュメントを通じて情報やノウハウを迅速にアクセスし、共有できるようになります。また、適切なITツールを活用することで、時間や場所に依存せずにコラボレーションが可能となり、属人化の問題に対処する一環となります。

効果的なITツールを活用する

属人化を解消するためのITツールの活用も効果的です。たとえば、タスク管理ツールは業務進捗を簡単に把握できますし、コミュニケーションツールはリモートワーク時にメンバー間の円滑な情報共有をサポートします。属人化を減少させるためのさまざまなITツールが存在します。

ITツールなしで属人化を解消することも可能ですが、その持続性を確保するには相当な時間と労力がかかります。ITツールを活用することで、業務に焦点を当てつつ、属人化の解消を効果的に進めることができます。

まとめ

業務の属人化とは、特定の人しか理解できない状態に陥ることを指します。頼りになる先輩や有能な部下の仕事が他の人に理解されないと、無意識のうちに業務が属人化してしまう可能性があります。

属人化が進むと、業務の効率が低下し、サービスの品質が不安定になり、改善が難しくなります。また、特定の従業員が問題を抱え込み、企業全体に悪影響を及ぼすリスクも潜んでいます。

属人化は管理者にとって見えにくい傾向があるため、従業員の声を注意深く聞くことが重要です。マニュアル整備やITツールの活用を通じて、属人化を未然に防ぐ仕組みを整えることがお勧めされます。

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(士業DXアドバイザー) 藤本理恵
執筆者: (士業DXアドバイザー) 藤本理恵
48 記事

士業事務所の業務改善やクラウド活用に関する調査・分析に携わる立場から、
バックオフィス改革やDX推進に役立つ実務的な情報を発信。専門分野は、会計・税務分野のクラウド化と業務フローの最適化。

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2025年9月に開催された 「会計事務所博覧会 2025」。 士業や会計事務所向けに最新のDXソリューションやクラウドサービスが一堂に会する国内最大級の展示会の中で、ビルブリッジ株式会社によるTaxDome活用事例の紹介セッションは、多くの参加者の関心を集めました。 本記事では、そのプレゼンの内容に加え、TaxDomeブースで行われたインタビューの内容も交えながら、導入前の課題から導入後の具体的な改善効果までを詳しくご紹介します。 👉 紹介セッション動画はこちら(YouTube) 目次 導入企業に関して 登壇者が語る現場導入後の手応え 導入前の課題:分散ツールの限界 TaxDome導入で変わった3つのこと 顧客にとってのメリット TaxDome:士業DXのグローバル・スタンダード 目次 目次 導入企業に関して 登壇者が語る現場導入後の手応え 導入前の課題:分散ツールの限界 TaxDome導入で変わった3つのこと 顧客にとってのメリット TaxDome:士業DXのグローバル・スタンダード 導入企業に関して ビルブリッジ株式会社では、「経営者のおかん」という業務伴走型支援サービスを展開しています。“(地元で)いっちょ前”の経営者を目指される創業期から成長期中小零細企業を中心に、コンサルティング+バックオフィス支援と幅広く支援しています。 単なるコンサルティングにとどまらず、税理士や会計士などの専門家と連携しながら、日常業務の運用から意思決定支援まで一貫したサポートを提供できることが同社の大きな特徴です。 また、大企業やIPOを目指す上場準備企業ではなく、地域に根ざした中小企業に特化していることも同社の特徴のひとつであり、中小企業の「社長一人では手が回らないバックオフィス」を仕組み化することで、経営者が本業に専念できる環境を作り出しています。 登壇者が語る現場導入後の手応え 会計事務所博覧会2025のミニプレゼン企画で、「経営者のおかん」の事業責任者である仲渡(なかと)さんより、TaxDomeの事例紹介を頂きました。 同サービスでは、顧客約40社の業務支援をしており、建設業や運送業、飲食業といった地域に根ざした事業者をはじめ、全国の幅広い中小企業と日々向き合っています。単なる経理処理や事務作業にとどまらず、経営者と直接面談し、現場の課題を吸い上げながら業務改善を、同サービスならではの伴走型で支援されています。 そうした日常の実務を通じて感じた課題と、TaxDome導入後にどのような手応えがあったのかについて、具体的に語って頂きました。業務フローのどこでつまずきが起きやすいのか、顧客とのやり取りでどのような工夫が必要か、そしてそれをシステム導入によってどう改善できたのか。当日来場された士業や会計事務所の担当者の方々が、自らの業務に置き換えて考えられるような、とても実務感のある内容でした。 導入前の課題:分散ツールの限界 「経営者のおかん」では、TaxDome導入前、業務ツールが分散する課題を抱えていました。具体的には、顧客との連絡にはメールや「LINE」「Chatwork」を使い分け、ファイル共有には「Dropbox」「Google Drive」、契約には「契約大臣」を利用といった具合に、用途ごとに異なるツールを組み合わせて運用していました。   一見すると便利なクラウドサービスを駆使しているように見えますが、実際には複数のシステムに情報が分散し、最新のファイルがどこにあるのかが分かりづらくなることが多発。やり取りの履歴も複数のチャンネルに散らばり、担当者以外が状況を把握するのは容易ではありませんでした。さらに、各タスクやプロジェクトの期限管理は担当者毎の面談記録やカレンダー入力に依存していたため、資料回収の遅延やタスクの抜け漏れの発生が起こりえない環境であるとはいえませんでした。仲渡さんは、TaxDomeを取り入れる前の業務環境をこう振り返りました。 TaxDome導入で変わった3つのこと 1. オールインワン化による業務プロセスの統合 導入後の手応えとして強調されたのは、「バラバラだったツールを一元化できたこと」でした。具体的には、次のような業務が、TaxDome上で統合されたようです。 ● 顧客管理:顧客情報・契約状況・案件の進捗をすべて一つのプラットフォームで確認可能に。 ● チャット・メール:これまで別々のアプリやデバイスで行っていたやり取りが、顧客ごとのスレッドに整理され、履歴を見失うことがなくなった。 ● ファイル共有:DropboxやGoogle Driveなど複数のストレージを横断する必要がなくなり、アップロードから共有までがシンプルに。 ● 契約書の送受信:高価な電子契約専門ツールを使わずに、TaxDome内で契約書の送付、電子署名、保管までが完結。 ● 請求書の発行:経理担当が別システムに入力する手間がなくなり、自動的に顧客ポータルへ反映。 これらが、TaxDome上で一元化されたことで、「情報がどこにあるのかを探す時間」が大幅に削減したとのことです。 以前は、ファイルがDropboxにあるのかGoogle Driveにあるのか、あるいは担当者のPCに残されているのかを確認するために数十分かかることもあったといいます。 これらは、一見小さな効率化の積み重ねですが、担当者全員に波及することで組織全体の生産性に直結したとのことです。 また、顧客とのやり取りが一本化され、連絡、資料やり取り・契約・請求等がすべて同じ場所で管理できる安心感は、スタッフだけでなく、同社のお客様にとっても大きなメリットになっていると感じているとのことです。 […]
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