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士業DXの現在地と未来を見据えた戦略|会計ソフトの次に来る業務基盤

(士業DXアドバイザー) 藤本理恵2025年11月21日 · 5 読了目安

事務所業務を、ひとつのプラットフォームで

分散していたツールを、会計事務所向けに設計されたTaxDomeへ。10,000以上の事務所、300万人超のクライアントに利用されています。
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士業DXの現在地と未来を見据えた戦略|会計ソフトの次に来る業務基盤

目次

  1. 会計・税理士事務所が必須の「業務インフラ」
  2. 会計ソフト:クラウド or オンプレミス
  3. クラウド会計ソフトおすすめ9選(2025年版)
  4. オンプレミス/ハイブリッド会計ソフトおすすめ8選(2025年版)
  5. クラウドとオンプレのハイブリッド運用
  6. 士業事務所におけるDX基盤の新潮流
  7. 士業DX基盤の代表的なソリューション:TaxDome
  8. 会計ソフトの“次”を見据えた事務所運営へ

会計・税理士事務所が必須の「業務インフラ」

電子帳簿保存法、インボイス制度、クラウド化、リモート対応。ここ数年の制度改正と技術革新は、会計・税務の現場をこれまでにないスピードで変えています。

2025年のいま、会計ソフトは単なる「記帳ツール」ではありません。仕訳・帳簿作成だけでなく、電子帳簿保存法やインボイス制度への対応、経理フロー全体の効率化まで担う“実務の中心的存在”に変わりつつあります。

同時に、会計・税理士事務所などの士業の現場でも、会計ソフトやエクセルの利用だけでは解決しきれないオペレーション課題が浮き彫りになってきました。

本記事では、こうした変化を踏まえ、2025年時点での主要な会計ソフトを整理するとともに、今後の士業事務所に求められる“次のデジタル基盤”についても解説します。

会計ソフト:クラウド or オンプレミス

会計ソフトを検討する際に、まず悩むのが「クラウド型」と「オンプレミス(インストール型)」のどちらを選ぶべきかという点です。

ここ数年でクラウド化は急速に進み、リモートワークやデータ共有のしやすさから、多くの事務所がクラウドへの移行を進めています。一方で、セキュリティや既存サーバーとの親和性を重視し、オンプレミスやハイブリッド型を選び続ける企業も少なくありません。

実際、Mordor Intelligenceの調査によると、日本のクラウド市場は2030年までに年平均14%以上の成長が見込まれており、その中心領域のひとつが「会計・経理分野」とされています。データの即時共有、電子帳簿保存法対応、電子署名やe-Tax連携など、かつてはオプションだった機能が、今ではクラウド前提で設計される時代になりつつあります。

つまり、どちらが優れているかという単純な比較ではなく、「自社の業務形態」「顧問先との連携スタイル」「情報セキュリティポリシー」等に応じて最適解が変わります。

それぞれの特徴を整理すると、次のようになります。

クラウド型の特徴(SaaS)

✅ 初期費用が低く、導入が早い ✅ 自動アップデート・バックアップ ✅ 場所を選ばずアクセス可能(在宅・出張先からも) ✅ チームや顧問先との共有が容易 ✅ 制度改正対応が迅速

オンプレミス/ハイブリッド型の特徴

✅ 社内サーバーでデータを厳重管理できる ✅ ネット接続が不安定でも稼働可能 ✅ 一度導入すれば長期的コストを抑えられる ✅ 長年の運用実績があるベンダーが多い

クラウド型は利便性と更新スピードで優れていますが、一方で、セキュリティや既存データ資産との互換性を重視する法人では、オンプレミス型やクラウド連携型を選ぶケースも依然として根強くあります。

クラウド会計ソフトおすすめ9選(2025年版)

ここからは、2025年現在、日本で広く利用されている主要なクラウド会計ソフトを紹介します。選定基準は「機能」「操作性」「法令対応」「連携性」「サポート体制」の5点。多くの製品が電子帳簿保存法・インボイス制度に対応、または対応機能を備えています。導入時には、プラン条件や設定内容を確認することをおすすめします。

freee会計

対象:中小企業・個人事業主
料金:月額2,980円〜(年契約)
主な機能:銀行・クレジットカード連携、自動仕訳、請求・給与・経費管理、電子帳簿保存法対応
対応制度:電子帳簿保存法(全プラン対応)、インボイス制度

freee会計は、国内のクラウド会計ソフト市場を代表する製品です。銀行口座やクレジットカードとの自動連携により、仕訳入力の手間を大幅に削減。インボイス制度・電子帳簿保存法にも対応し、最新の税制改正にも即応しています。経理担当者だけでなく、非専門職でも操作しやすいインターフェースが支持されています。

マネーフォワード クラウド会計

対象:中小〜中堅企業
料金:月額2,480円〜(年契約)
主な機能:請求・経費・給与・勤怠・会計を統合、AI自動仕訳、リアルタイムレポート
対応制度:電子帳簿保存法(電子取引データ保存対応)、インボイス制度対応設定あり

マネーフォワードは、会計を中心にバックオフィス業務全体を統合できるクラウド基盤です。請求書・給与・経費精算・勤怠などを一気通貫で管理でき、経営の可視化を支援します。法令改正への対応が迅速で、電子帳簿保存法の運用ガイドも充実。部門別の承認フローやチーム共有機能も整っています。

弥生会計 Next(旧:弥生会計オンライン)

対象:小規模法人・個人事業主
料金:月額2,900円〜(年契約)
主な機能:AI自動仕訳、請求・経費連携、電子帳簿保存法対応、税理士連携機能

弥生会計Nextは、長年の定番ソフト「弥生シリーズ」を完全クラウド化した最新版です。デスクトップ版からのデータ移行も簡単で、電子帳簿保存法・インボイス制度にも対応。初心者にもわかりやすい画面設計で、経理担当者から個人事業主まで幅広く利用されています。信頼性とサポート体制に強みがあります。

A-SaaS(エーサース)

対象:会計・税理士事務所
料金:月額5,500円〜(年契約)
主な機能:複数顧問先の一括管理、給与・税務連携、e-Tax・eLTAX対応、アクセス権限管理

A-SaaSは、日本の税理士事務所向けに特化したクラウド会計・税務プラットフォームです。会計から給与・税務申告までを一元管理でき、政府の電子申告システム(e-Tax/eLTAX)と連携。電子取引データ保存にも対応しており、会計事務所の法令遵守を支えます。ただし、UIや自動化機能は近年の新興SaaSと比べると保守的です。

GLASIAOUS(グラシアス)

対象:多国籍企業・外資系法人
料金:要見積り
主な機能:多言語・多通貨会計、グローバルERP連携、内部統制、IFRS対応

KPMG JapanとTISが共同開発した、グローバル企業向けのクラウドERPです。海外子会社や多通貨決算を含むグループ全体の会計・税務プロセスを統合。日本の税制と国際会計基準(IFRS)の双方に対応しており、グローバル統制を実現します。高いセキュリティと多言語対応で、外資・上場企業にも導入が進んでいます。

multibook(マルチブック)

対象:海外拠点を持つ日系企業
料金:要見積り
主な機能:連結会計、グローバル子会社管理、多通貨対応、J-GAAP/IFRS対応

multibookは、日本企業が海外拠点の会計を効率化するために設計されたクラウドERPです。複数法人の会計・税務・報告を本社で一元管理し、連結決算や監査対応を簡略化。導入スピードが速く、初期コストも抑えやすい軽量ERPとして人気です。

勘定奉行クラウド(OBC)

対象:中堅〜大企業
料金:要見積り
主な機能:会計・給与・人事の統合管理、ERP連携、ワークフロー承認、電子帳簿保存法対応

OBCが提供する奉行シリーズのクラウド版で、企業向け会計の定番。オンプレミスの安定性とクラウドの柔軟性を両立し、内部統制・監査対応を強化しています。電子帳簿保存法にも対応し、大企業の経理部門でも高い評価を得ています。

JDL IBEX クラウド組曲Major

対象:会計事務所・企業会計部門
料金:年額75,000円〜(モジュール制)
主な機能:税務・会計・給与一体型、e-Tax対応、データ自動バックアップ

JDLは、国内の税理士・会計士に長く支持されている老舗ブランド。IBEXクラウド組曲Majorは、法人会計・税務処理・給与計算を統合した業務ソフトです。電子帳簿保存法やインボイス制度にも対応しており、堅牢なセキュリティ環境を備えています。ただし、モジュール制のためコストはやや高めです。

JobCan 青色申告オンライン

対象:個人事業主・フリーランス
料金:無料プランあり
主な機能:青色申告対応、銀行連携、仕訳自動化、e-Tax対応

ジョブカンが提供する個人向け会計クラウド。確定申告に必要な青色申告書・仕訳帳・損益計算書を自動作成できます。シンプルな操作で初めての確定申告にも向いており、スマートフォンからの入力も可能です。

オンプレミス/ハイブリッド会計ソフトおすすめ8選(2025年版)

クラウド会計が主流になりつつあるとはいえ、「自社サーバーでのデータ管理」や「長期安定運用」を重視する企業・士業事務所では、オンプレミス型やハイブリッド型のシステムが今も高い支持を得ています。特に金融、製造、医療、公的機関など、セキュリティ要件が厳しい業種の顧客を抱える事務所にとっては、有効な選択肢といえます。顧問先から預かる機密情報を社内ネットワーク内で厳重に管理でき、インターネット接続の制約がある環境でも安定して業務を行える点が支持されています。

ここでは、2025年時点で実績・信頼性ともに評価の高い主要なオンプレミス型製品を紹介します。

PCA会計DX(ピー・シー・エー株式会社)

対象:中小〜中堅企業、会計事務所
料金:月額6,160円〜(年契約)
主な機能:ハイブリッド構成(ローカル+クラウド連携)、部門会計、電子帳簿保存法対応、複数ユーザー同時利用

PCA会計DXは、オンプレミスの安定性とクラウドの柔軟性を両立したハイブリッド会計システムです。ローカルにインストールして使いながら、クラウドストレージでバックアップやリモート利用も可能。電帳法対応機能を標準搭載し、複数拠点やチームでの共同作業にも向いています。既存のPCAシリーズからスムーズに移行できるため、長年の利用者にも支持されています。

エプソン財務会計(セイコーエプソン株式会社)

対象:小規模法人・個人事業主・会計事務所
料金:年額20,000円〜
主な機能:標準会計処理、消費税・法人税対応、OCR伝票入力、e-Tax対応

エプソンの会計ソフトは、導入の容易さとコストパフォーマンスの高さで知られています。紙伝票のOCR読み取りや自動仕訳補助など、現場業務に寄り添った機能が充実。電子帳簿保存法にも順次対応が進められており、単体利用だけでなく給与・販売管理ソフトとの連携も可能です。デスクトップ完結型を求める小規模事務所に適しています。

JDL IBEX会計(株式会社日本デジタル研究所)

対象:会計事務所・税理士事務所・企業会計部門
料金:要見積り(モジュール制)
主な機能:複数顧問先管理、税務連携、e-Tax/eLTAX対応、クラウドバックアップ機能

JDL IBEX会計は、会計・税務分野の老舗ブランドJDLが提供するハイブリッド会計ソフトです。高い処理速度と安定性を持ち、法人会計から税務申告まで一元管理が可能。クラウドバックアップ機能を利用すれば、災害時や在宅勤務時にも安全にデータを復元できます。既存のJDL税務・給与ソフトとの統合運用に最適です。

弥生会計 25(弥生株式会社)

対象:小規模法人・個人事業主
料金:年額50,000円〜
主な機能:仕訳・帳簿作成、消費税・法人税申告、インボイス制度対応、データ移行サポート

弥生会計25は、長年にわたり中小企業の会計業務を支えてきた定番のデスクトップ会計ソフトです。クラウド版(弥生会計Next)への移行も選択肢として用意されており、用途に応じた使い分けが可能。信頼性の高いサポートと全国規模の販売ネットワークにより、幅広い層に導入されています。

会計らくだ(株式会社BSLシステム研究所)

対象:個人事業主・フリーランス
料金:13,200円(買い切り)
主な機能:簡易仕訳帳、青色・白色申告対応、Excel入出力、e-Tax対応

「会計らくだ」は、初心者や個人事業主が気軽に導入できるシンプルなデスクトップ型ソフト。青色申告・白色申告のいずれにも対応し、仕訳から決算書までを短時間で作成可能です。Windows環境での軽快な動作と買い切り価格が魅力で、確定申告用途に最適です。

MJSかんたん!法人会計(株式会社ミロク情報サービス)

対象:中小企業・会計部門
料金:要見積り
主な機能:法人会計、税務申告、部門会計、e-Tax/eLTAX対応、MJS統合製品連携

MJS(ミロク情報サービス)が提供する、法人向けエントリーモデル。上位版「ACELINK NX-Pro」や「Galileopt NX-Plus」との互換性があり、将来的な拡張にも対応しています。オンプレミスながらも電子申告・電子帳簿保存法に対応しており、安定性とセキュリティに強みがあります。

TKC FX4クラウド(株式会社TKC)

対象:中堅〜大企業・会計事務所
料金:要見積り
主な機能:部門別会計、経営分析、電子帳簿保存法対応、e-Tax連携、監査ログ

TKC FX4クラウドは、企業の会計部門が利用する高信頼なプライベートクラウド型システムです。オンプレミスの堅牢性を保ちながら、監査法人や税理士との共同利用を前提に設計されています。経営分析や内部統制の機能も充実し、大企業や上場準備企業での採用が進んでいます。

みんなの青色申告(ソリマチ株式会社)

対象:個人事業主・自営業者
料金:要見積り(通常パッケージ制)
主な機能:青色申告対応、帳簿作成、e-Tax/eLTAX対応、クラウドバックアップオプション

「みんなの青色申告」は、青色申告専用ソフトとして長年の実績を持つデスクトップ製品です。ガイド付きで初心者でも操作が簡単、確定申告に必要な帳簿やレポートを自動作成。オプションのクラウドバックアップを利用すれば、データの保全も万全です。

これらのオンプレミス/ハイブリッド型ソフトは、安定性・信頼性・法令対応に優れており、クラウド化に慎重な企業や、内部統制が厳しい士業事務所でも採用が続いています。

一方で、今後のDX推進を見据え、クラウド連携やワークフロー自動化を補完できる新しい基盤の導入を検討する動きも広がっています。

クラウドとオンプレのハイブリッド運用

2025年現在、クラウドとオンプレミスの境界はますます曖昧になっています。クラウド型の会計ソフトでも、データのローカル保存や自社サーバーへのバックアップを許可するものが増え、一方でオンプレミス型のソフトも、クラウド経由のデータ共有やリモートアクセスを標準機能として備えるようになりました。

つまり、いまや「完全クラウド」か「完全ローカル」かという二者択一ではありません。自社の業務体制、顧問先とのデータ共有方法、そしてリスク許容度に応じて、クラウドとローカルを組み合わせる“ハイブリッド運用”こそが最も現実的な選択肢となっています。

特に、金融・医療・製造などセキュリティ要件の厳しい業種を顧問先に持つ士業事務所では、「業務の一部はクラウドで効率化しつつ、顧客データは社内で厳重管理」という運用モデルが急速に広がっています。こうした柔軟な設計が、今後の士業DXの標準になりつつあるといえるでしょう。

士業事務所におけるDX基盤の新潮流

ここまで見てきたように、会計ソフトは記帳や申告のためのツールから、実務をより包括的にを支える“会計プラットフォーム”へと進化を遂げてきました。しかし、士業事務所が直面している課題は、それだけにとどまりません。

電子帳簿保存法やインボイス制度への対応だけでなく、顧問先との情報共有、スタッフ間のタスク管理、進捗確認、そしてオンライン署名や請求業務など――「会計業務の外側」にある日常的な業務プロセスこそが、今まさに変革を求められています。

こうした背景の中で注目を集めているのが、士業事務所の運営そのものをデジタル化するDX基盤です。会計ソフトが「財務処理の効率化」を目的としているのに対し、DX基盤は「事務所全体の業務最適化」を目指します。

DX基盤がもたらす3つの変化

会計・税理士事務所における「DX基盤」とは、単なるクラウド導入や業務効率化のためのツール群ではありません。それは、事務所の情報の流れと業務プロセス全体をつなぐ運営インフラです。この基盤を整えることで、顧問先対応から内部管理、コンプライアンスまで、事務所の運営スタイルが大きく変わります。以下では、DX基盤がもたらす代表的な3つの変化を見ていきましょう。

1. 顧問先とのコラボレーションがシームレスに

従来のようにメールや紙で資料をやり取りする運用では、確認漏れや対応遅延が生じがちでした。クラウドを基盤とした運用では、顧問先がオンライン上で書類を共有・承認でき、進捗状況もリアルタイムで把握可能。これにより「依頼・対応」の一方向的な関係から、「共同で業務を進める」コラボレーション型の関係へと変化します。

2. 業務プロセスの自動化と標準化

DX基盤では、記帳・申告・請求などの繰り返し業務を標準化し、自動的に処理する仕組みが整えられます。タスク管理や承認フローを統合することで、担当者の変更や引き継ぎもスムーズに。結果として、属人化を防ぎ、繁忙期でも一定の品質で業務を遂行できる“標準化された体制”が実現します。

3. セキュリティと法令遵守の高度化

近年、電子帳簿保存法や個人情報保護法(APPI)などへの対応が不可欠となり、士業事務所にはこれまで以上に厳格な情報管理が求められています。DX基盤では、通信や保存データの暗号化、アクセス権限の細分化、操作ログの自動記録など、法令対応を意識したセキュリティ設計が標準化。結果として、顧問先の信頼性向上にも直結する「安全で持続可能な業務環境」を構築できます。

このように、DX基盤は単なる“ITツール導入”にとどまらず、事務所の運営・提供価値・顧問先体験そのものを再設計する土台となります。

士業DX基盤の代表的なソリューション:TaxDome

この分野で急速に注目を集めているのが、TaxDome(タックスドーム)です。会計・税理士・社労士・行政書士など、あらゆる士業事務所の業務管理を一元化するために設計されたクラウドプラットフォームで、北米・欧州をはじめ25ヶ国以上で導入が進んでいます。

TaxDomeの特徴は、単なる「会計ソフトの補助」ではなく、顧客管理(CRM)・ワークフロー自動化・ドキュメント共有・電子署名・請求管理をすべて一体化している点にあります。たとえば、クライアントがアップロードした資料は即座に担当者に通知され、署名や承認が完了すると自動で次のタスクが起動。請求やリマインドも自動化されるため、事務所全体の業務効率が飛躍的に向上します。

また、顧客が使うための専用アプリを備えており、スマートフォンからの書類提出、ステータス確認、電子署名等、事務所とのすべての連携をアプリでひとまとめで行えます。これにより、顧問先とのコミュニケーションを「紙とメール中心」から「スマートかつ安全な双方向共有」へと刷新できます。

さらに、TaxDomeはSOC 2 Type IIを取得し、通信・保存のすべてのデータを暗号化するなど、士業事務所が安心して顧問先情報を預けられる設計になっています。日本国内でも会計事務所、税理士事務所、社労士事務所を中心に、さまざまな士業現場で導入が進んでおり、士業における「業務インフラ」として注目を集めています。

会計ソフトの“次”を見据えた事務所運営へ

会計ソフトが担うのは、あくまで「取引を記録し、正確に処理する」領域です。一方で、士業事務所が本当に直面している課題は、業務量の増加や人材不足、リモート対応、法令改正、そして顧問先とのスピードある連携など、“事務所運営全体”の最適化にあります。

そこで今注目されているのが、こうした個別ツールの上位概念として機能するDX基盤(デジタル・トランスフォーメーション基盤)です。これは、クラウドとオンプレミスの利点を掛け合わせたハイブリッド環境のもと、顧問先とのデータ共有、スタッフのタスク管理、文書の電子化、セキュリティ運用までを一気通貫でつなぐ“事務所の中枢”となる仕組みです。

この基盤を整えることで、

● メール・Excel・紙書類に依存した属人的な業務が削減され、

● チームの誰もが同じ情報をリアルタイムに共有でき、

● 顧問先へのレスポンスもスピードと透明性を両立できるようになります。

つまり、DX基盤とは単なる効率化ではなく、「業務と情報の流れを最適化し、信頼と生産性を同時に高めるための経営基盤」です。これからの士業事務所に求められるのは、いま必要だからといって、単に新しい会計ソフトや、電子署名ツール、クラウドファイル管理ツール等を導入することではなく、自社のビジョンと顧問先の期待を見据えた“運営全体のデジタル設計”を描くことです。

そしてその実現を支える存在として、TaxDomeのような「士業DXを包括的に支える業務プラットフォーム」は、もはや“新しい選択肢”ではなく、今や事務所運営の標準インフラとなりつつあります。

これからの競争環境を見据えるなら、「いつ導入するか」ではなく、“どのように自社の仕組みに組み込むか”を考える段階に来ているといえるでしょう。

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(士業DXアドバイザー) 藤本理恵
執筆者: (士業DXアドバイザー) 藤本理恵
48 記事

士業事務所の業務改善やクラウド活用に関する調査・分析に携わる立場から、
バックオフィス改革やDX推進に役立つ実務的な情報を発信。専門分野は、会計・税務分野のクラウド化と業務フローの最適化。

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成果を上げ続ける会計事務所と、伸び悩む事務所の違いは何でしょうか。TaxDomeを活用する上位20事務所(累計売上1億ドル超)を分析し、成長を支える共通点をまとめました。

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TaxDome導入で実現した業務効率化と顧客満足|税理士法人 MOVE ONの活用事例
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TaxDome導入で実現した業務効率化と顧客満足|税理士法人 MOVE ONの活用事例

福井県福井市に拠点を置く「税理士法人 MOVE ON」は、主に中小企業の成長支援を軸とする会計・税務・経営コンサルのプロフェッショナル集団。「数字の先にある人の想い」を大切にし、経営者の人生そのものに寄り添うスタイルで、財務・会計の枠を超えた総合的な経営支援を行っています。 経営数字の背後にあるストーリーを読み解き、社長の人生設計や事業の方向性まで共に考える姿勢は、多くの中小企業経営者から厚い信頼を得ています。 同社は、税務や会計にとどまらず、財務支援や補助金申請、事業承継支援などにも積極的に取り組み、企業の持続的な成長を多角的にサポートしています。こうした中小企業の経営課題に幅広く寄り添う姿勢は、税理士法人 MOVE ONならではの特徴のひとつです。2023年には、全国約1,700の会計事務所の中から「経営革新等支援機関推進協議会」により3年連続TOP100事務所に選出され、その実践的な支援体制と社会的な貢献が高く評価されました。 福井を拠点にしながらも、全国各地の企業から相談を受けるなど、地域に根ざしつつ広い視野で経営サポートを行う同社。クラウドツールやDXへの取り組みにも積極的で、常に「より良い働き方」「より高い顧客満足」を実現するための新しい方法を模索し続けています。 さらに、同社が展開するコンサルティング会社「一般社団法人 MUSCLE and MONEY」では、“勝ち残りたい小企業のためのサバイバル戦略”を掲げ、経営の現場に寄り添った実務支援や戦略設計を推進しています。財務・会計にとどまらず、企業が持続的に成長していくために必要な視点を多角的に捉え、未来に向けた経営基盤づくりを後押しするこの姿勢は、税理士法人 MOVE ONの仕事観そのものを象徴するものです。こうした「経営の継続性」を重視する考え方は、日々の業務や顧客支援のあり方にも一貫して息づいています。 本日は、同社代表の孫崎健次さん、そして実務の中心を担う土井有香さんに、TaxDome導入の背景と、業務現場での活用についてお話を伺いました。 目次 複数ツールを使って見えた“限界”と、TaxDome導入の背景と決め手 自動化と一元管理がもたらした、業務革新とチーム連携の進化 顧客対応から社内連携まで:コミュニケーションを変えたひとつのプラットフォーム 理念と実務をつなぐ、士業DXのブループリント 目次 目次 複数ツールを使って見えた“限界”と、TaxDome導入の背景と決め手 自動化と一元管理がもたらした、業務革新とチーム連携の進化 顧客対応から社内連携まで:コミュニケーションを変えたひとつのプラットフォーム 理念と実務をつなぐ、士業DXのブループリント 複数ツールを使って見えた“限界”と、TaxDome導入の背景と決め手 多くの税理士・会計事務所にとって、顧問先とのデータ共有やコミュニケーションをいかに効率的に行うかは、常に頭を悩ませるテーマです。税理士法人 MOVE ONでも、電子帳簿保存法への対応が求められ始めた時期に、まずは既存の従来型のデータ共有ツールをいくつか試してみたとのことです。 当初、顧問先とのデータ共有には、税理士・会計事務所向けのクラウドのファイル共有ツールを試していました。電子帳簿保存法に対応していた点は魅力でしたが、実際に使ってみると、事務所へデータ共有を行う度に、顧問先がすべての項目を手入力する必要があり、ツール操作の説明にも30分以上かかってしまったといいます。入力作業の負担が大きく、顧問先にとっても使いづらいもので、事務所側もフォローに多くの時間を取られてしまいました。「事務所サイドとお客様サイド、お互いにとって便利な仕組みを探して、試行錯誤していた時期でした」と、土井さんは当時を振り返ります。 その後、Windowsのエクスプローラーに近い操作感を持つ別のファイル共有ツール「セキュアSAMBA」も試してみたとのことです。フォルダ構成で整理しやすく、使い勝手の面では悪くありませんでしたが、あくまでファイル共有の範囲にとどまり、このツールを導入することにより、顧問先とのやり取りや業務全体の流れを根本的に改善するには至りませんでした。 一方、TaxDomeでは、専用のデスクトップアプリを使えば、セキュアSAMBAのようにエクスプローラー感覚でファイルを操作できます。同じ使い勝手を保ちながら、ファイル共有だけでなく、顧客とのチャットやタスク管理、電子署名といった機能まで同一プラットフォーム上で完結できる。そのため、SAMBAを使い続ける必要はなく、ファイル共有のソリューションとして、TaxDomeに移行することにより、「業務全体を見渡しながら、お客様との関係も一元的に管理できるようになる」と、土井さんは確信したとのことです。 当時、事務所の業務は日々複雑化していました。月次処理や年末調整、確定申告など、顧問先ごとに異なるスケジュールと依頼内容を正確に把握し、スタッフ間で連携を取りながら進める必要があります。従来のように「ファイル管理はAのツール」「チャットはBのアプリ」「タスクはスプレッドシート」といった分散運用では、情報が点在し、作業の重複や見落としも発生しがちでした。 「お客様から『この資料、どこにアップしましたっけ?』と聞かれるたびに、スタッフがそれぞれのツールを確認して回る。これでは本来の業務に集中できない」と、土井さんは感じていました。 TaxDomeの導入を検討する際には、単に“機能が多い”という理由ではなく、「チーム全員が迷わず使えるか」「顧問先にとって負担がないか」を重視したとのことです。 こうして同社は、段階的にTaxDomeを導入。まずはデータ共有とチャット機能から運用を始め、すぐにタスク・案件管理、自動化設定へと活用の幅を広げていきました。結果として、TaxDome導入から約1年で、従来使用していた4つのツールを一本化でき、運用コスト・スタッフ工数の大幅な削減に繋げることができたとのことです。業務と顧客対応の両面で、すでに導入初期から大きな成果を実感していたといいます。 自動化と一元管理がもたらした、業務革新とチーム連携の進化 TaxDome導入後、同社で最も大きな変化が見られたのが「自動化」と「一元管理」でした。税理士・会計事務所の業務は、毎月発生する定型タスクと、案件ごとに異なるスポット業務の組み合わせで構成されています。特に月初は、源泉徴収や給与計算、帳簿データの確認依頼など、事務所全体が同時多発的に動く“最繁忙期”でもあります。 以前は、毎月、各顧問先ごとに案件を手作業で作成していましたが、現在はTaxDome上でそのプロセスを完全に自動化できているとのことです。月初の1日に案件が自動で立ち上がり、担当者が都度作成する必要がなくなったことにより、各業務の立ち上がりがスムーズになり、「月初に集中していた作業負担が大幅に軽減された」とのことです。 たとえば「源泉ダイレクト」という月次案件では、毎月同じ処理が必要になるため、TaxDomeの自動化設定を活用。チャット形式でのお客様への案内メッセージも同時に自動送信されるようにしており、担当者は個別にメッセージを作成する必要がなくなったとのことです。こうした一連の作業がすべて自動で立ち上がるようになったことで、手作業のタスク作成やリマインド作業がほぼゼロに。「担当者が手を動かす時間が大幅に減り、クライアントへのフォローや内容確認など、本質的な業務に集中できる体制を築くことができた」と、土井さんはTaxDome導入効果を振り返ります。 また、タスクや案件の進捗状況がリアルタイムで可視化されるようになったことも大きなメリットのひとつとのことです。担当者だけでなく、管理者や他のチームメンバーもステータスを一目で確認できるため、「いまどの顧問先がどの段階にあるのか」「誰がボールを持っているのか」が即座に把握できます。一時的に別の担当者が対応する必要がある場合でも、過去のチャット履歴やファイル共有の記録がすべて残っているため、引き継ぎにかかる時間も短縮。「担当交代時の情報の抜けや認識ズレがなくなり、チーム全体の業務品質が安定しました」と、土井さんは実感を語ります。 自動化による恩恵は、スタッフだけでなく顧問先側にも及んでいます。チャットでの定期連絡や資料提出の依頼が自動で届くことで、顧問先も“次に何をすればいいか”を常に把握できるようになりました。こうした仕組みが結果的に、双方のやり取りを減らしながらも、やるべきことが確実に進む信頼関係を生み出しています。 さらに、TaxDomeの導入によって社内で利用するツール数を大幅削減できたことも効率化に拍車をかけました。 と、土井さんは語ります。 同社では、TaxDomeの導入から数ヶ月の時点で、顧客との連携効率が40%以上向上したと実感していたといいます。ツールの切り替えや重複作業が減ったことで、事務所全体の稼働バランスが改善し、必然的に顧問先への対応のスピードや品質の底上げにも繋がったとのことです。 顧客対応から社内連携まで:コミュニケーションを変えたひとつのプラットフォーム 税理士・会計事務所における日々の業務の中で、もっとも多くの時間を占めるのが「顧客とのやり取り」です。申告書や決算書の確認、領収書の送付依頼、進捗報告や質問のやり取りなど ── そのほとんどが小さなコミュニケーションの積み重ねです。税理士法人 MOVE ONでも、以前はメールやチャットワークなど複数のツールを使い分けていましたが、「情報が分散してしまい、誰がどこまで対応したかがわかりづらい」という課題を感じていたといいます。 と、土井さんは語ります。 顧問先とのチャットは、単なるメッセージ機能にとどまらず、ファイル共有やタスク連携とシームレスに結びつきます。たとえば顧問先が決算書を確認したいときは、TaxDome上で必要なファイルをすぐに閲覧・ダウンロードでき、そのまま同じ画面で質問やコメントを送ることもできます。顧客自身がTaxDome上で必要な書類を確認できるようになったことで、事務所と顧客の間の細かなやり取りが大幅に減り、双方にとって作業効率が格段に向上したとのことです。 さらに、顧問先の多くがTaxDomeの専用モバイルアプリを活用しており、スマートフォンからでも書類の確認・アップロード・チャットが可能となっています。顧客ごとのアプリ利用状況は事務所の管理画面から即座に確認できるため、利用が少ない顧問先には適切なフォローアップを行うなど、運用レベルでのサポートもスムーズに行えているとのことです。紙やメールを介さずに情報の流れが整備されたことで、顧問先からも「使いやすい税理士事務所」としての評価が高まり、顧客満足度の向上にも寄与しています。 […]
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業務一元管理を軸にしたTaxDome導入|杉本聖税理士事務所の活用事例

さいたま市浦和区を拠点とする「杉本聖税理士事務所」は、顧問業務から医療法人支援まで、実務の積み重ねによって専門領域を広げてきた税務・会計のプロフェッショナルチームです。 企業や個人事業者、医療法人など、関与する顧問先の形態やフェーズが異なるなかで、扱う情報や判断の前提が一様ではなく、業務の進め方や情報管理のあり方が、同事務所におけるオペレーション上の課題となっていました。 そうした状況を受けて、業務管理や顧客対応の在り方を見直し、DXへの取り組みの一環としてTaxDomeの導入を決定。顧客情報、資料、進捗状況を一つの基盤に集約することで、日々の業務を事務所全体で把握できる体制づくりを進めています。 今回お話を伺ったのは、同事務所の代表税理士である杉本聖さん、シニアコンサルタントの松原勇太さん、そしてTaxDome導入・運用を推進してきた池上純平さんの3名です。実際の現場でTaxDomeを活用している立場から、導入の背景や運用の工夫、使い続けるなかで見えてきた変化、そして現在も試行錯誤している点についてお話しいただきました。 目次 医療・建築分野に強みを持つ事務所だからこそ直面した情報管理の課題 情報分散への不安から、一元化という方針へ 情報を見る場所を一本化する判断 人が増えるなかで求められた共有基盤 現場で感じている使いやすさ 進捗管理と対応漏れの防止 今後を見据えた運用の考え方 事務所の成長とDXへの向き合い方 事務所の成長とともに、DXとどう向き合っていくか TaxDomeについて 目次 目次 医療・建築分野に強みを持つ事務所だからこそ直面した情報管理の課題 情報分散への不安から、一元化という方針へ 情報を見る場所を一本化する判断 人が増えるなかで求められた共有基盤 現場で感じている使いやすさ 進捗管理と対応漏れの防止 今後を見据えた運用の考え方 事務所の成長とDXへの向き合い方 事務所の成長とともに、DXとどう向き合っていくか TaxDomeについて 医療・建築分野に強みを持つ事務所だからこそ直面した情報管理の課題 杉本聖税理士事務所の特徴としてまず挙げられるのが、医療関係と建築関係に強みを持っている点です。法人顧問や個人の税務対応を軸としながら、単なる申告業務にとどまらず、事業全体の状況を踏まえた関与を行ってきました。近年はM&A事業にも取り組んでおり、税務・会計の枠にとらわれず、経営判断に関わる領域まで支援の幅を広げています。また、制度改正や新しいルールへの対応についても、顧問先任せにするのではなく、事務所として理解を深めたうえで、分かりやすく伝える姿勢を重視してきました。 こうした取り組みは、顧問先対応にとどまらず、外部向けの学習会やセミナーといった形でも表れています。インボイス制度のように実務への影響が大きいテーマについて、事業者向けに解説を行う機会を設けることで、制度理解を前提とした支援を行ってきました。 一方で、医療関係や建築関係の顧問先では、freeeやマネーフォワード クラウドといった会計ソフトを利用しているケースも多く、顧問先ごとに前提となるデータや管理方法が異なります。そのなかで、税務・会計ソフトとは別に、顧問先とのやり取りや資料、進捗状況をどこで管理するかという点が、事務所側の課題として次第に浮かび上がってきました。 このように、専門性の高い顧問先を支えるなかで、同事務所が扱う情報量や判断材料は年々増えています。どの資料が最新なのか、誰がどこまで対応しているのかをすぐに確認できない状態は、業務の効率だけでなく、判断の正確性にも影響します。そのため同事務所では、業務の進め方や情報管理のあり方を、事務所全体としてあらためて見直す必要性を感じるようになっていきました。 情報分散への不安から、一元化という方針へ TaxDome導入以前、杉本聖税理士事務所では、顧客とのやり取りや資料、進捗状況が複数のツールに分かれて管理されていました。顧問先からの連絡はメールやチャットツール、資料はクラウドストレージや紙といった形で散在し、「どこを見れば、今必要な情報がそろっているのか」を確認する作業が、日常業務のなかで少なからず発生していたといいます。 特に、医療や建築といった分野では、判断に必要な情報が断続的に発生します。過去のやり取りや資料を参照しながら意思決定を行う場面も多く、情報が分散している状態は、そのまま確認漏れや行き違いのリスクにつながりかねません。杉本さんも、そうした状況を踏まえ、業務そのもの以前に「必要な情報を確実に把握できる状態」を整える必要性を感じるようになっていたといいます。 そうした状況を受けて、同事務所のなかで次第に意識されるようになったのが、「すべてを一元的に把握できる状態」をつくることでした。単にツールを減らす、あるいは新しいツールを導入することが目的ではなく、必要な情報が一か所に集まり、誰が見ても同じ前提で状況を把握できること。その状態を実現することが、業務改善の軸として明確になっていきました。 検討の過程では、Notionの活用を継続する案や、Google Driveを中心とした運用に切り替える案に加え、MyKomonについても情報収集を行っていました。既存の業務フローやスタッフ構成、将来的な事務所の規模感を踏まえながら、「顧客情報、資料、進捗、やり取りを一つの画面で把握できるかどうか」という視点で比較検討を進めていったといいます。 と、杉本さんは語ります。 ツールを増やして管理を複雑にするのではなく、情報を見る場所を一本化する。その方針に最も合致した選択肢として、TaxDomeの導入を決定しました。 情報を見る場所を一本化する判断 TaxDome導入前、同事務所ではNotionを用いてタスク管理や情報整理を行っていました。業務を整理するうえで一定の役割は果たしていたものの、顧客情報や資料、顧問先とのやり取りまでを一元的に集約できていたわけではありません。結果として、「タスクはNotion」「資料はクラウドストレージ」「やり取りは別のツール」といった形で、情報の所在が分かれている状態が続いていました。 TaxDomeの導入を決めたあとも、すべてを一気に切り替えたわけではありません。池上さんは、「最初から完璧な形を目指すのではなく、まずは情報を見る場所を一つにすることを優先しました」と話します。どの資料が最新なのか、どこを見れば進捗が分かるのか。その“起点”をTaxDomeに置くことを意識し、少しずつ運用を移行していきました。 現在も、紙で受け取った資料をTaxDomeに取り込み、外出先や別のスタッフでも同じ情報を確認できる状態を整える作業が続いています。すべてが完全に移行できているわけではないものの、「TaxDomeを見れば、今の状況が分かる」という共通認識が事務所内に生まれつつあります。 この進め方について杉本さんは、「一気に変えるよりも、まずは集約する場所を決めることが大事だと思いました」と話します。ツールを使いこなすことよりも、情報が散らばらない状態を作ること。その考え方が、同事務所のDXの進め方を特徴づけています。 人が増えるなかで求められた共有基盤 TaxDome導入当時は4人体制だった事務所も、現在では7名ほどに増えています。人が増えることで対応できる業務の幅は広がる一方、業務内容や関与範囲が多様化し、情報共有や引き継ぎの重要性も高まってきました。 そうしたなか、最近では社会保険労務士のスタッフが新たに入社しましたが、入社日からTaxDomeを使って業務に入れる状態が整えられていました。顧問先の基本情報や進捗、これまでのやり取りをTaxDome上で確認できるため、個別に背景を説明しなくても、業務の全体像を把握しやすかったといいます。 このように、新しく加わったメンバーが早い段階から業務に関われる環境が整っていることは、TaxDomeが単なる業務支援ツールではなく、事務所全体を支える基盤として機能し始めていることを示しています。特定の担当者しか分からない情報を減らし、誰が見ても同じ前提で業務を進められる状態が、日々の運用のなかで少しずつ定着してきました。 人員構成や取り扱う業務領域が変化するなかで、TaxDomeは「まずここを見れば状況が分かる」場所として位置づけられつつあります。事務所運営を支える共通の業務インフラとして、その役割は徐々に明確になっています。 現場で感じている使いやすさ TaxDomeを使い続けるなかで、同事務所では、業務の進め方そのものに少しずつ変化が生まれています。特徴的なのは、「何かあれば、まずTaxDomeを見る」という行動が、事務所内で自然に定着してきている点です。顧問先に関する情報や資料、過去のやり取りを確認する際の起点が一つに定まったことで、確認のための動きがシンプルになりました。 杉本さんは、「Google Driveのような感覚でファイルを探せる点は分かりやすい」と話します。顧問先ごとに情報が整理されているため、必要な資料にたどり着くまでに迷う場面が減り、業務のテンポが崩れにくくなったと感じています。とりあえずTaxDomeを開けば、必要な情報がある。その感覚が、日常業務を支えています。 […]
TaxDomeのデモで、実際にご確認ください
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