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税理士の顧客開拓、顧客管理のコツを解説します!

(士業DXアドバイザー) 藤本理恵2025年7月18日 · 4 読了目安

事務所業務を、ひとつのプラットフォームで

分散していたツールを、会計事務所向けに設計されたTaxDomeへ。10,000以上の事務所、300万人超のクライアントに利用されています。
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税理士の顧客開拓、顧客管理のコツを解説します!

全国には非常に多くの会計事務所が存在しており、昔のように「独立開業すれば何とかなる」という時代ではなくなりました。税理士業界や会計事務所はクライアントのニーズに合わせて変化し続ける必要があると言えるでしょう。

そこでこの記事では、今後、税理士がどのようにして顧問先を増やし、業界の変化に適応しながら生き残っていくかに焦点を当て、具体的な顧客開拓や集客方法についてご紹介します。

目次

  1. 税理士が新規顧客を獲得するための準備とは
  2. 新たに独立開業した税理士が活用できる顧客開拓・集客の方法
  3. 税理士の顧客開拓の成功のためのポイント
  4. 競合他社との差別化
  5. 税理士が顧客獲得で失敗する典型的なパターン
  6. まとめ

税理士が新規顧客を獲得するための準備とは

税理士が自立して新しい顧客を獲得するには、選ばれる魅力的な税理士になることが不可欠です。自分の強みや改善すべき点を知る「自己分析」だけでなく、同業者との比較や、ターゲットとなるクライアントに対するアプローチの計画などを含む「競合分析」が重要です。

自己分析を行う

独立開業に踏み切る前に、自己分析を行うことが大切です。税理士試験や実務経験を通じて培ってきた知識や経験を整理し、開業税理士としての得意な分野や課題を見極めるプロセスです。

例えば、相続税のノウハウが豊富であれば、その強みを生かして相続税に特化したサービスを提供することができます。

また、税理士業界以外の経験を有効活用することも差別化につながります。金融機関での経験があれば、資金調達に関するプロとして創業融資や借り換えのサポートが可能です。IT業界での勤務経験があれば、税理士業務と組み合わせてバックオフィス業務の効率化を提案することも考えられます。他にも、異なる業界の実務経験を上手に活かすことで、同業他社との差別化が可能です。

自己分析では強みだけでなく、弱みにも目を向ける必要があります。特定の税法の知識や経験が不足している場合や、営業スキルや人脈の不足など、経営者としての能力に関する弱みも分析することが大切です。必要な能力が不足している場合は、それをカバーするための努力が必要です。

税理士業務は広範なため、全ての領域を網羅するのは難しいですが、優先順位をつけて重要な領域に集中し、自分の強みを最大限に発揮できるようなビジネス構築を考えることが重要です。

同じ地域の他の税理士を調査する

最近では、インターネットが普及し、オンライン化が進んでいますが、「必要な時に直接会って相談できる税理士」への需要は依然として強く、特に近隣の税理士事務所を求める顧客が多いです。

独立開業を考える際には、同じ地域で活動している他の税理士事務所の業務内容や料金について事前にリサーチすることがおすすめです。他の税理士を知ることで、業務内容を差別化するだけでなく、同業他社との比較を通じて、自分の強みを見つける手助けにもなります。

顧客にアプローチする方法を考える

自己分析や競合他社の調査を行って、無事に税理士事務所を開業しても、実際には集客活動を行わないと、事務所の存在が顧客に認知されません。独立開業後、顧客を獲得するためには、事務所の概要や業務内容、自身の強み、提供するサービスの価値などの情報を対象の顧客層に伝える必要があります。

情報発信において選ぶべき媒体は、対象の顧客層の属性や事務所の業務内容によって異なります。例えば、20~30代の比較的若い層にアピールする場合は、Web営業やSNSを活用することが効果的ですが、法人顧客や高齢者向けの資産税業務をターゲットにする場合は、チラシ営業がより有効な場合があります。

新たに独立開業した税理士が活用できる顧客開拓・集客の方法

この章では新しいクライアントを獲得し、事業を拡大するための顧客開拓・集客方法をご紹介します。新しいクライアントを獲得し、事業を発展させるためには、1つの方法に偏るのではなく、複数の方法を試してみることがおすすめです。人によって向き不向きもありますので、複数の新規開拓方法を組み合わせることで収益を安定させることができます。

紹介営業

紹介営業は、税理士が新しいクライアントを開拓するために最も基本的で一般的な手法の一つです。この方法は、紹介元の人が営業の役割を果たしてくれるため、広告費用がかからず非常に効率的です。

良い紹介を得るためには、以下の点が重要です。

  • 紹介元があなたのサービスを説明しやすいこと
  • 顧客に感動を与えること

紹介元が説明しにくいサービスはなかなか紹介が生まれませんので、わかりやすいサービスを提供するように心がけましょう。また、感動を与えることが大切です。人は感動した経験を口に出して共有したくなりますので、顧客の期待を上回る努力が必要です。

特に電話での紹介依頼もお忘れなく行いましょう。税理士は一般的に忙しいと思われがちですが、親しい人には積極的に紹介をお願いすることで、多くの税理士の中から選ばれやすくなります。

ホームページやブログなどWebを活用した集客

税理士は、ホームページやブログなどのWeb集客も有効です。しっかりとホームページやブログを構築すれば、上質な顧客からの問い合わせが期待できます。

時代は進化しており、既成概念に縛られることなく柔軟に対応することが求められます。紹介営業だけではなく、Web集客を並行して行うことで、24時間営業してくれる強力な営業代理人となります。

ウェブでの顧客獲得は、他の税理士事務所との価格競争に巻き込まれず、あなたの独自性やスキルが際立つ場です。ホームページやブログは比較的低コストで運営でき、他の営業手法に比べて費用対効果が高いメリットがあります。

Web上に公開した情報は永続的に残り、あなたの実績や知識が蓄積されることで、将来的にも集客が持続的に行えます。また、ウェブサイトやブログが代わりにプレゼンしてくれるため、仕事を効率的に進めることができます。

Webサイトは名刺の代わりにもなり、情報発信を通じて信頼を築く手段として活用できます。

ブログを書く際には、具体的な問題解決に焦点を当て、閲覧者に役立つ情報を提供することが重要です。さらに、SNSも有効な集客手段であり、友達やフォロワーとの接触頻度を高めることで信頼を築くことができます。

セミナー

Webサイトを訪れる人には、「すぐに相談したい!」という方もいれば、「相談しにいくには抵抗がある…」と感じる方もいます。あなたの事務所に直接行って個別相談することには、抵抗を感じる人もいるのです。そのため、個別相談の前段階としてセミナーは非常に有益です。

個別面談ではなく、セミナーでは「大勢の中の1人」としてあなたの話を聞けるため、安心感を提供できます。セミナーでは有益な情報を共有するだけでなく、あなたの人間性を知ってもらうことも重要です。

見込み客が「どんな人なのか?」という不安を解消するためにも、セミナーは有効な手段です。ただし、セミナーはただ単に行うだけではなく、「どういう結果が欲しいのか」を明確にし、その目的に応じてセミナーを計画する必要があります。

例えば、顧客獲得が目的なのか、宣伝をしたいのか、または顧客を紹介してほしいのかなど、目的によってセミナーで提供する内容は異なります。

「誰でもいいから来てほしい」という考えでセミナーを開催すると、参加者がセミナー終了後に直ぐに帰ってしまう可能性があります。セミナーが終わった後も来場者が個別相談しやすい環境や流れを整えることも心がけましょう。

業務提携して紹介をもらう

紹介営業に近い手法ですが、他の業種の専門家と提携してお互いに紹介し合う方法も効果的です。提携する業種には、弁護士、司法書士、行政書士、社労士、不動産会社、銀行、保険会社などがあります。

具体的なケースによりますが、相手に頑張って紹介してもらうためには、場合によっては紹介料を支払うことも考えられます。紹介料は相手によって異なることもありますが、柔軟に対応することも有益です。

ただし、これらの業種との提携は既に他の税理士が行っていることが一般的なので、注意が必要です。

税理士マッチングサイト

マッチングサイトも一つの集客手段となります。税理士マッチングサイトは複数存在し、それぞれが提供するサービス内容や料金体系が異なります。メリットは、以下の2点です。

  • 新規の顧客獲得が可能
  • マッチングサイトからのリンクがホームページのSEO対策になる

デメリットは、以下の通りです。

  • 紹介手数料が顧問料の40~60%になることがある
  • 顧客の質が一定でない

これらのメリットとデメリットを理解して、効果的に活用しましょう。

税理士の顧客開拓の成功のためのポイント

この章では税理士の顧客開拓の成功のためのポイントをご紹介します。

税理士事務所の場所選び

税理士事務所の成功には、事務所の立地選びが非常に重要です。適切な開業場所を選ぶ際には、物件の具体的な選定に入る前に、ますます広い範囲から開業エリアを絞り込むことが大切です。

この段階で市場の規模や顧客層の特性など、そのエリアのビジネス機会を理解することが鍵となります。

同時に、自分のビジネスの特徴や目標、ターゲットとなる顧客層を明確に定めましょう。これらの要素を調査・分析することで、事業の進むべき方向を見つけることができます。

顧客のニーズを十分にリサーチ

税理士が成功を収めるためには、顧客の要望を正確に理解した上でニーズに合ったサービスの提供が非常に重要です。

例えば、税理士業界では相続や税務相談だけでなく、事業承継に関する需要も着実に増加しています。同じように、事業の承継や引き継ぎ支援センターへの相談件数・成約件数も年々増加しているという傾向が見受けられます。

このように、時流の変化に合わせて求められることは変わります。税理士法人や税理士事務所が継続的な成長を実現するためには、これらの変化を考慮しながら、顧客の要望を徹底的に調査することが不可欠です。

競合他社との差別化

マーケティングを成功させ、新しい顧客を継続的に獲得するためには、競合他社との違いを強調することが必要です。特に、開業税理士が即座に成果を出すために重要なのは、以下の要素です:

  • 商品力:サービス内容、適切な価格など
  • 集客力:ウェブサイト、ウェブ広告、SNS、ダイレクトメールなど
  • 営業力:電話での対応、面談での対応、事後におけるフォローアップなど

各要素でどのように差別化を図るかを考えてみてください。

適切な顧問料の設定

 

初めて独立した税理士が新しいクライアントを獲得しようとすると、顧問料を低くする薄利多売の戦略に陥るケースがあり、短い期間で顧客の数を増やすことはできるかもしれませんが、収益を最大化することが難しくなり、さらには忙しい業務に巻き込まれる可能性があります。

ただし、時間やリソースには限りがあることを理解すべきです。全ての依頼を引き受けることは実現可能ではありません。適切な報酬が見込めない案件や自身の専門知識が不足している場合は、時には断るという判断も必要です。

また、税理士業界では、節税を目指すのではなく、脱税や帳簿の不正などを望むクライアントもいるという特異な事例があります。このような案件に関与することは、税理士法に抵触する可能性があるため、慎重な判断が求められます。

税理士が顧客獲得で失敗する典型的なパターン

税理士が新しい顧客を獲得する際、うまくいかず契約が取れないケースがあります。特に新しく開業したばかりの税理士は、まだ経験が蓄積されていないため、思わぬトラブルに遭いやすくなっています。その点には十分な注意が必要です。

何もせずに顧客が自然に集まると考える

税理士事務所の看板を掲げるだけでは、顧客が自然と訪れると思い込んで、営業活動を行わない傾向があります。税理士事務所には、勤務していた時代の顧客を引き継いでスタートするケースもありますが、これには限界があります。

激しい競合の中で差別化しなければ、独立後の成功は難しいです。

独自性が不足している

人通りが多い場所に事務所を構えることができても、税理士事務所は非常に多く存在しています。これから顧問税理士を選ぼうとしているクライアントは、「知名度の低い税理士は避けたい」と考えることがあります。

従来の税務・会計業務だけを中心にサービス提供している事務所も珍しくありませんが、「私の税理士事務所は〇〇が得意です」といった特長を示すメッセージがない場合、新しいクライアント獲得は難しいでしょう。

特定の専門分野に偏りすぎる

前述の差別化とは逆かもしれませんが、再現性の高い一般的な業務を中心に据えた営業戦略は、特定の専門分野に焦点を当てるよりも、多くの顧客を獲得する傾向があります。

開業したばかりの段階では、まず広範で使える業務からスタートすることが良いと言えます。

顧客ニーズを把握しきれていない

税理士が顧客獲得で失敗する際、事業形態や顧客の悩み・ニーズを理解できていないケースが挙げられます。

現代では、インターネットを通じて非対面で税理士に依頼することもできます。しかし実際には、細かなサービスを受けやすい環境を求め、近隣の税理士事務所に依頼するケースが一般的であることからもわかるように、顧客ニーズを把握しやすい環境下でのサービス提供を心掛けることは大切なポイントのひとつです。

レピュテーショナルリスク

レピュテーショナルリスクは、企業の評判に関連する全般的なリスクを指します。

税理士においては、受けた仕事でミスが生じ、顧客から損害賠償を求められると、その結果、評判が悪化し経営に影響を及ぼす可能性があります。税理士が損害賠償の責任を負うと、悪評が経営に与える影響はとても大きいものになります。

損害賠償請求が発生する主なパターンには次の2つがあります。

  • 債務不履行に基づく損害賠償: これは、税理士が契約で約束された仕事を適切に履行しなかった場合に発生します。たとえば、税務顧問契約において、委託された税務処理を正確に行わなかった場合が該当します。
  • 不法行為に基づく損害賠償: これは、税理士としての責務や法的な注意義務に違反した場合に生じます。例えば、税理士が粉飾決算書を作成し、その結果、融資を受けていた企業が倒産した場合が考えられます。

十分な人脈がない

税理士が顧客を獲得する際に失敗する典型的な事例として、人脈が不足していることにより顧客が増えないケースが挙げられます。

たとえリサーチを十分に行い、「このエリアに事務所を構えれば顧客ニーズがあり、契約も増えるだろう」と期待しても、これまでの地域社会への貢献や関与の実績がなければ、顧客を獲得することが難しいと言えます。

まとめ

今後、税理士として顧客開拓を行うためには、Web広告など様々な媒体を駆使した集客が不可欠です。たとえ税理士としての能力が平均的であっても、優れた集客スキルがあれば、継続的に高い収入を得ることが可能です。

信頼関係は継続的なコミュニケーションによって築かれ、初めて優れた税理士として認知されることがあります。そのため、まずはお互いに信頼を築くきっかけが必要であり、それを提供してくれるのが集客の役割です。

逆に言えば、税理士として十分なスキルを備えていれば、効果的な集客戦略によって大きな成功を収めることができます。開業税理士として成功するためには、集客戦略が極めて重要な要素となっています。

また、会計・税理士業界においては、DX化への取り組みが事業を継続的に発展していくために重要と言われています。会計ソフトに加え、事務所のオペレーション効率を向上させる、業務改善のDXツールの利用がオススメです。ワークフローの自動化、請求書の発行、顧客との連絡プラットフォーム等、様々な機能をオールインワンで備えている「TaxDome(タックスドーム)」は、世界中の会計・税理士事務所で使われている、税務サービスに特化した業務改善ツールです。事務所のサイトを作成・ホスティングする機能も、追加費用無しで付いているため、これからより力を入れて顧客開拓に取り組もうとする事務所には、特にオススメのツールです。

今回の記事が税理士の皆様の顧客開拓に関する考えを整理するきっかけとなれば幸いです。

(士業DXアドバイザー) 藤本理恵
執筆者: (士業DXアドバイザー) 藤本理恵
48 記事

士業事務所の業務改善やクラウド活用に関する調査・分析に携わる立場から、
バックオフィス改革やDX推進に役立つ実務的な情報を発信。専門分野は、会計・税務分野のクラウド化と業務フローの最適化。

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業務一元管理を軸にしたTaxDome導入|杉本聖税理士事務所の活用事例

さいたま市浦和区を拠点とする「杉本聖税理士事務所」は、顧問業務から医療法人支援まで、実務の積み重ねによって専門領域を広げてきた税務・会計のプロフェッショナルチームです。 企業や個人事業者、医療法人など、関与する顧問先の形態やフェーズが異なるなかで、扱う情報や判断の前提が一様ではなく、業務の進め方や情報管理のあり方が、同事務所におけるオペレーション上の課題となっていました。 そうした状況を受けて、業務管理や顧客対応の在り方を見直し、DXへの取り組みの一環としてTaxDomeの導入を決定。顧客情報、資料、進捗状況を一つの基盤に集約することで、日々の業務を事務所全体で把握できる体制づくりを進めています。 今回お話を伺ったのは、同事務所の代表税理士である杉本聖さん、シニアコンサルタントの松原勇太さん、そしてTaxDome導入・運用を推進してきた池上純平さんの3名です。実際の現場でTaxDomeを活用している立場から、導入の背景や運用の工夫、使い続けるなかで見えてきた変化、そして現在も試行錯誤している点についてお話しいただきました。 目次 医療・建築分野に強みを持つ事務所だからこそ直面した情報管理の課題 情報分散への不安から、一元化という方針へ 情報を見る場所を一本化する判断 人が増えるなかで求められた共有基盤 現場で感じている使いやすさ 進捗管理と対応漏れの防止 今後を見据えた運用の考え方 事務所の成長とDXへの向き合い方 事務所の成長とともに、DXとどう向き合っていくか TaxDomeについて 目次 目次 医療・建築分野に強みを持つ事務所だからこそ直面した情報管理の課題 情報分散への不安から、一元化という方針へ 情報を見る場所を一本化する判断 人が増えるなかで求められた共有基盤 現場で感じている使いやすさ 進捗管理と対応漏れの防止 今後を見据えた運用の考え方 事務所の成長とDXへの向き合い方 事務所の成長とともに、DXとどう向き合っていくか TaxDomeについて 医療・建築分野に強みを持つ事務所だからこそ直面した情報管理の課題 杉本聖税理士事務所の特徴としてまず挙げられるのが、医療関係と建築関係に強みを持っている点です。法人顧問や個人の税務対応を軸としながら、単なる申告業務にとどまらず、事業全体の状況を踏まえた関与を行ってきました。近年はM&A事業にも取り組んでおり、税務・会計の枠にとらわれず、経営判断に関わる領域まで支援の幅を広げています。また、制度改正や新しいルールへの対応についても、顧問先任せにするのではなく、事務所として理解を深めたうえで、分かりやすく伝える姿勢を重視してきました。 こうした取り組みは、顧問先対応にとどまらず、外部向けの学習会やセミナーといった形でも表れています。インボイス制度のように実務への影響が大きいテーマについて、事業者向けに解説を行う機会を設けることで、制度理解を前提とした支援を行ってきました。 一方で、医療関係や建築関係の顧問先では、freeeやマネーフォワード クラウドといった会計ソフトを利用しているケースも多く、顧問先ごとに前提となるデータや管理方法が異なります。そのなかで、税務・会計ソフトとは別に、顧問先とのやり取りや資料、進捗状況をどこで管理するかという点が、事務所側の課題として次第に浮かび上がってきました。 このように、専門性の高い顧問先を支えるなかで、同事務所が扱う情報量や判断材料は年々増えています。どの資料が最新なのか、誰がどこまで対応しているのかをすぐに確認できない状態は、業務の効率だけでなく、判断の正確性にも影響します。そのため同事務所では、業務の進め方や情報管理のあり方を、事務所全体としてあらためて見直す必要性を感じるようになっていきました。 情報分散への不安から、一元化という方針へ TaxDome導入以前、杉本聖税理士事務所では、顧客とのやり取りや資料、進捗状況が複数のツールに分かれて管理されていました。顧問先からの連絡はメールやチャットツール、資料はクラウドストレージや紙といった形で散在し、「どこを見れば、今必要な情報がそろっているのか」を確認する作業が、日常業務のなかで少なからず発生していたといいます。 特に、医療や建築といった分野では、判断に必要な情報が断続的に発生します。過去のやり取りや資料を参照しながら意思決定を行う場面も多く、情報が分散している状態は、そのまま確認漏れや行き違いのリスクにつながりかねません。杉本さんも、そうした状況を踏まえ、業務そのもの以前に「必要な情報を確実に把握できる状態」を整える必要性を感じるようになっていたといいます。 そうした状況を受けて、同事務所のなかで次第に意識されるようになったのが、「すべてを一元的に把握できる状態」をつくることでした。単にツールを減らす、あるいは新しいツールを導入することが目的ではなく、必要な情報が一か所に集まり、誰が見ても同じ前提で状況を把握できること。その状態を実現することが、業務改善の軸として明確になっていきました。 検討の過程では、Notionの活用を継続する案や、Google Driveを中心とした運用に切り替える案に加え、MyKomonについても情報収集を行っていました。既存の業務フローやスタッフ構成、将来的な事務所の規模感を踏まえながら、「顧客情報、資料、進捗、やり取りを一つの画面で把握できるかどうか」という視点で比較検討を進めていったといいます。 と、杉本さんは語ります。 ツールを増やして管理を複雑にするのではなく、情報を見る場所を一本化する。その方針に最も合致した選択肢として、TaxDomeの導入を決定しました。 情報を見る場所を一本化する判断 TaxDome導入前、同事務所ではNotionを用いてタスク管理や情報整理を行っていました。業務を整理するうえで一定の役割は果たしていたものの、顧客情報や資料、顧問先とのやり取りまでを一元的に集約できていたわけではありません。結果として、「タスクはNotion」「資料はクラウドストレージ」「やり取りは別のツール」といった形で、情報の所在が分かれている状態が続いていました。 TaxDomeの導入を決めたあとも、すべてを一気に切り替えたわけではありません。池上さんは、「最初から完璧な形を目指すのではなく、まずは情報を見る場所を一つにすることを優先しました」と話します。どの資料が最新なのか、どこを見れば進捗が分かるのか。その“起点”をTaxDomeに置くことを意識し、少しずつ運用を移行していきました。 現在も、紙で受け取った資料をTaxDomeに取り込み、外出先や別のスタッフでも同じ情報を確認できる状態を整える作業が続いています。すべてが完全に移行できているわけではないものの、「TaxDomeを見れば、今の状況が分かる」という共通認識が事務所内に生まれつつあります。 この進め方について杉本さんは、「一気に変えるよりも、まずは集約する場所を決めることが大事だと思いました」と話します。ツールを使いこなすことよりも、情報が散らばらない状態を作ること。その考え方が、同事務所のDXの進め方を特徴づけています。 人が増えるなかで求められた共有基盤 TaxDome導入当時は4人体制だった事務所も、現在では7名ほどに増えています。人が増えることで対応できる業務の幅は広がる一方、業務内容や関与範囲が多様化し、情報共有や引き継ぎの重要性も高まってきました。 そうしたなか、最近では社会保険労務士のスタッフが新たに入社しましたが、入社日からTaxDomeを使って業務に入れる状態が整えられていました。顧問先の基本情報や進捗、これまでのやり取りをTaxDome上で確認できるため、個別に背景を説明しなくても、業務の全体像を把握しやすかったといいます。 このように、新しく加わったメンバーが早い段階から業務に関われる環境が整っていることは、TaxDomeが単なる業務支援ツールではなく、事務所全体を支える基盤として機能し始めていることを示しています。特定の担当者しか分からない情報を減らし、誰が見ても同じ前提で業務を進められる状態が、日々の運用のなかで少しずつ定着してきました。 人員構成や取り扱う業務領域が変化するなかで、TaxDomeは「まずここを見れば状況が分かる」場所として位置づけられつつあります。事務所運営を支える共通の業務インフラとして、その役割は徐々に明確になっています。 現場で感じている使いやすさ TaxDomeを使い続けるなかで、同事務所では、業務の進め方そのものに少しずつ変化が生まれています。特徴的なのは、「何かあれば、まずTaxDomeを見る」という行動が、事務所内で自然に定着してきている点です。顧問先に関する情報や資料、過去のやり取りを確認する際の起点が一つに定まったことで、確認のための動きがシンプルになりました。 杉本さんは、「Google Driveのような感覚でファイルを探せる点は分かりやすい」と話します。顧問先ごとに情報が整理されているため、必要な資料にたどり着くまでに迷う場面が減り、業務のテンポが崩れにくくなったと感じています。とりあえずTaxDomeを開けば、必要な情報がある。その感覚が、日常業務を支えています。 […]
TaxDomeのデモで、実際にご確認ください
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